2008年5月21日水曜日

インフレ懸念!?

原油価格の高騰が止まりません。直物で1バレル129.60㌦を付け記録更新。先物は2016年12月限が139.30㌦と一日で9㌦高は前代未聞だとか。今年1月以降だけで、期近物は35%上昇、2012年以降の期先物となると60%近くの上昇というのは投機を超えて気違い沙汰。

ドイツ、米国と相次いで発表された卸売物価指数ないし生産者物価指数がそれぞれ年率に直すと5.2%、3%(生鮮食料品とエネルギー価格を除く)。米国のコア指数は1991年12以来の上昇幅であり、市場予測の約2倍の数値。

ユーロとドルの相場を見る限り、「インフレ懸念⇒政策金利引き上げ」という連想が米国よりユーロ圏でより強く働くようです。米国では成長懸念が強い分だけ「利上げ連想」を邪魔するということでしょうか。4月下旬以来のドル高ユーロ安の反動が進んでいる要因のひとつです。

昔懐かしい石油ショックの頃のように、インフレを「デマンド・プル型」と「コスト・プッシュ型」に分類する考え方は今では流行らないようです。実際、原油高騰が需要の牽引によってもたらされているものなのか、コストの上昇と言い切ってよいものか、判断は難しいものです。しかしながら、ドイツのZew指数が示すように、消費者信頼感が低迷しながらのインフレ懸念というのは、第一印象としては「石油ショック」型なのではないか?だとすると、「インフレ懸念⇒利上げ期待⇒キャリートレード復活」というのは早晩破綻するのではないかと。

そんなわけで、私は引き続き「ユーロ売り、ドル買い」派なんですが、もちろん当たるも八卦、当たらぬも八卦です。

●ムーディーズ、アイスランドを格下げへ(5/20WSJ)
対ユーロで昨年8月以降価値が半減!高金利通貨のなれの果て。ちなみに今まではAAAでした。

●ムーディーズ、「格付けミス」(5/20FT)
ムーディーズ社内のコンピュータのバグのせいで、証券化商品に間違ってAAAをつけていたことがFTの調査で判明。バグを修正したら、本当は4段階下のA1だったが、2007年初頭から隠蔽していた。

●シティグループのヘッジファンド、少なくとも米国の3つの大銀行に巨額の損失をもたらす(5/20WSJ)
そのうちの1行は訴訟を提起か?

●AIG、不良債権償却拡大へ(5/20FT)
資本増強200億㌦は、当初原案の60%増。

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