2008年7月15日火曜日

監査法人と格付機関

昨日月曜日はフェニックス証券の4-6月期決算のために監査法人の公認会計士の先生方にいらして頂きました。四半期監査は一日で無事終了。夕方ご挨拶をさせていただいた際に、筆者から質問、「NHKのドラマ『監査法人』をご覧になってますか?」答えは、異口同音に「勿論見てますよ!」。

同業者である先生方からの番組評は味わい深いもの。橋爪功さんが証券取引法違反で逮捕される理事長を演ずる旧監査法人のモデルは空中分解した例の監査法人だ。その監査法人が加担した粉飾決算の舞台となった都市銀行は、旧UFJ銀行か、りそな銀行のいずれか(いずれも)だ、等々。

筆者の感想はと言えば、詐欺紛いのドーナツ屋フランチャイズチェーンを拡大させ上場を焦るベンチャー企業の社長役を演ずる阿部サダヲさんのテカテカの丸顔が堀江貴文氏に酷似している、という下世話なもの(汗)。ちなみにこの詐欺商法【定年退職世代からFC加盟金を掻き集めるべく商品先物営業的コールド・コールを朝から晩までチーム全体でやらせる】のモデルは実在していないのではないかというのが筆者と先生方の共通の見方です。

ちなみに、「家庭を顧みない、過労でぶっ倒れる、法律違反の誘惑に駆られやすい、という職業だと思われ、公認会計士の人気が落ちるのではないか」と先生のひとりが嘆いておられましたが、筆者は「それは無いでしょう。弁護士や医師を正義の味方という風にテレビドラマが描いても素直に信じて職業選択するほど現在の若者は柔ではない」と反論。

ところで、筆者が一番気になったのは、ドラマで金融監督当局が監査法人の合併を促そうとする場面。「華麗なる一族」の頃の銀行行政ならまだしも、金融ビッグバン後しかも監査法人に対してこのような行政の介入がありうるのか?先生方の意見は、さすがにここはフィクションなのでしょう、ということでした。

投資家や債権者という第三者の利益を保護するための仕事なのに報酬は依頼人から貰うという屈折構造は、監査法人同様、(殆どの)格付機関についても当て嵌まります。レイクをGEから買収した新生銀行を格下げしたムーディーズ。それは結構ですが、新生銀行を格下げするまえに、ファニーメイフレディマックのトリプルAは見直すつもりがあるのかないのか、先ず答えて欲しい。
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↑ コールド・コールのことを商品先物の世界ではテレコールというらしい。品性の欠片も無い和製英語

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