2009年1月26日月曜日

第8回オンラインセミナー、今夜8時

先週金曜日のブログ、人民元の記事は、アクセス数が倍増しました。

米中の経済「冷戦」は予想通りというよりは、オバマ新政権発足の週にいきなり口火が切られるとは寧ろ意外。米国経済の問題を、オバマ新大統領が(1兆㌦の)需要不足と断言していることに大いに関係がありそうです。

自国の首相を叩きまくっている日本の殆ど全てのメディアが手放しで歓迎し期待を膨らませているオバマ氏ですが、米国経済の課題を需要側に求めるのが正しいのかどうか、私には疑問があります。

売れない自動車を作り続けようとしている過去形となったモノ作り、金融の技術革新や自由化に合わせたビジネスモデルの進化を実現できなかった金融業界、そして何よりも、家計においては借入枠と可処分所得をごっちゃにした過剰消費。

持続可能な筈がなかったこれらの矛盾が破綻したと考えれば、米国の経済の問題は、需要側ではなく供給側にある。あなた方、米国民が住むべき家は、もっと貧粗で狭い部屋だ。これこそ、新大統領が演説の中で用いた「現実(real)」という言葉であり、選挙民につきつけなければならなかった現実でしょう。世界経済のなかで、需要側に課題があるから内需刺激策が功を奏しうる国は、貿易黒字と財政黒字という糊しろを持つ中国以外にない、というの私の持論です。

しかし、正論を吐いては民主主義国家では政権をとれません。結果、米中は保護主義路線に突き進まざるを得ない。世界最大の外貨準備高、特に米国債という首根っこを押さえている中国の人民元政策こそ、米ドルの信認のカギを握っているという点こそ、2009年の為替相場を見通すうえで、最重要ポイントとも言えそうです。

先々週末の日経CNBCアジアマネーでのお話と重複しますが、今夜のオンラインセミナーをどうぞお楽しみに。今夜はすでに予定が・・・とおっしゃる皆様は、31日発売の「“為替力”で資産を守れ!」もご参照ください。昨年からずっと注目している中国のことを色々な角度で書かせていただいております。
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