2009年3月12日木曜日

J‐REITは今が底なのか?

★オバマ大統領、ガイトナー財務長官に対してエコノミストは辛口採点
ウォールストリートジャーナルが行った調査。まだ、「100日」は経っていない気がするが・・・
オバマ大統領は100点満点の59点、ガイトナー財務長官は51点、これらに対し、バーナンキFRB議長は71点と独り高得点(投票したのは49人のエコノミスト)。ちなみに政権交代直前のポールソン前財務長官への評点は57点。

いきなりポールソン以下だとの判定が下された批判の中心は、銀行救済が遅いこと。「有言“不”実行で信頼が揺らいでいる」“They overpromised and underdelivered... ”と手厳しい。

ところで、7870億㌦の景気刺激枠が、景気回復のために十分かどうかについて、49人のエコノミストの意見は略真っ二つに分かれたようです。

★ゴールドマン・サックスもドル円相場の見通しを修正
3ヵ月後には105円へと円安に、6ヶ月後は100円へと円安が多少調整。従来予想から円安に切り替え。

予想屋部門、もう無くなっていたのかと思っていました。原油価格の予想も聞いてみたい。

昨日予告したJ-REIT。特にパシフィック破綻の翌朝、ストップ安で寄り付いた日本コマーシャル投資法人は、純資産倍率(PBR)が0.1未満、株価利益率(PER)が2倍強、配当利回りが40%以上まで売り込まれたあと、昨日今日と急速に株価を回復させており、前場では何とストップ高であります。株価の基礎的な指標から見て、余りにも売られ過ぎであり、スポンサーが見つからないかもしれないからとは言え、倒産隔離されている“筈”のREITにとっては関係がないという理由から、急反転したということか?

軽々には底値買いを出来ない理由もあげておかなければなりません。

有利子負債(≒ノンリコースローン)が総資産(オフィスビル群)の6割という状況、つまりLTV=60%をどう解釈するか?

開示資料によると、オフィスビル等の取得価格は鑑定価格と大きく変わらないとされていますが、現在の相場需給では鑑定価格は当てになりません。高値掴みした物件を強制的に手放さなければならない状況では、取得価格の6割以下、つまり投資法人のエクイティだけでなくデット(≒ノンリコースローン)まで毀損する可能性はあります。

ノンリコースローンの貸手(三井住友銀行その他の金融機関)が、ローンの毀損を覚悟して貸し剥がしに踏み出すかどうかは、金融機関全体を取り巻く自己資本(≒収益)の状況に寄りますし、また開示されていないのでよくわかりませんが、ノンリコースローンとは名ばかりで、スポンサーであるパシフィック倒産がローンの期限利益喪失事項になっていないかどうか審査をする必要があります。

マイナス材料はこれら不動産の市況と金融機関と取り巻く経営環境。しかしプラス材料もあります。これは日本コマーシャル投資法人が保有する物件の稼働率の高さです。家賃水準の変動リスクはあるものの、開示資料の稼働率の高さであれば、利払い不能から来る貸し剥がしという危険性は小さいと思われます。
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