2010年6月3日木曜日

菅直人新総理=円安トレンドへの転換、、、と決め込むのは未だ早過ぎる

小鳩「刺し違い」はファインプレーだが、、、

民主党の新代表の有力候補である菅直人氏が、円安論者だからとか、草の根政治家だからとかで、鳩山総理辞任発表後の円安を長期トレンドの転換とまで捉えるのは極めて危険です。

大マスコミが何と言おうと、記者クラブに安住する彼ら誰ひとりとして予想できなかった小沢幹事長との「刺し違い」により、政党支持率を盛り返したのは、鳩山氏の超ファインプレーと言えます。但し、参院選後も益々政治の混迷が続くことは避けられない。そして、誰がリーダーになっても決断が出来ない体質は、当面の間は、日本にとって、日本円にとって、売り材料ではなく寧ろ買い材料なのだというのが、先日のブログ リーダーの賞味期限 の論旨でした。


中国のGDP統計は、やはり虚偽の数字なのか?

フェニックス証券の優秀な中国人社員が、とても気になる記事を探して来てくれました。

「国家統計局、監査部、司法部の三大司法省庁は、中国全土すべての地方自治体に対して、GDP統計などの経済指標を集計する際に、虚偽報告をしてこなかったかどうかについて、調査を開始したことが明らかになった。」

中国の中枢から発信されている情報は、ここのところ全て、過熱するホットマネー流入と不動産を中心とする金融相場を意図的に調整しようとするものばかりです。彼らの政策態度は、皮肉なことに、サブプライム以降の英米の政策よりも寧ろ、我が国の80年代バブルの終結にむけての日銀の政策(当時の総裁は三重野氏)や、2005年以降の郵政解散後のミニバブルへ向けての金融庁の政策に近いと言えます。


「円高円安は日本の政治次第」という発想は幻想

中国のバブル退治が、新興国全体の過熱経済をハードランディングさせないかどうか?それと、何ら根本的な解決には至っていないユーロ圏の経済動向が、リスク回避の金融商品として定番化した円の評価を握っているのであって、これらに比べれば国内政治の安定化の帰趨は取るに足らない材料だということを認識しておかなければなりません。
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