2011年11月30日水曜日

中国が金融緩和へと政策を急転換か!?

ただいまウォールストリートジャーナルが速報で伝えたところによると、中国の中央銀行が、民間銀行に貸している支払準備率を0.5%引き下げると発表、12月5日実行とのことです。


http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204012004577069804232647954.html?mod=djemalertNEWS


支払準備率を引き下げるのは2008年12月以来、3年振りですし、今年だけでも5回、引き「上げ」を行なってきたところです。

景気過熱、物価高、不動産バブルへの対策として、金融引き締め策を次々と打ち出してきた金融当局が、一転して、金融緩和のシグナルを鳴らしたのは、グローバルな金融市場の混乱が背景にあると、同紙は、取り急ぎ、報じています。

景気の過熱と資産バブルをソフトランディングさせる良い知恵はないかどうか、中国のエリートは、どこの国よりも一生懸命勉強してきていたとわたしは見ており、その答えがないことを、この政策転換は示しているのかも知れません。
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2011年11月29日火曜日

信用格付けビジネスに潜むアフィリエイト稼業と利益相反

ギリシャ、アメリカ、イタリア、フランス(誤報?)、、、スペイン、ハンガリーと、金融恐慌になるとやおら存在感を増すのが信用格付を行なっている会社です。

90年代後半の我が国の金融危機のときは、業界の人間以外には馴染みがなかったはずの、ムーディーズ、S&Pという「言葉」が、夕刊タブロイド紙の盛り場ニュースの隣の記事にまで進出するほど浸透していました。ムード音楽とかムーディ何某とか死語あるいは表舞台からは姿を消しましたが、ムーディーズは周期的に表舞台に登場します。

そんな格付機関の歴史を、わかりやすく、本質をぶち抜いて書かれた良い記事に出会いました。

格付け機関が飲んだ「毒薬」-日経ビジネスオンライン

格付け会社もアフィリエイト稼業に手を染めたから生計を立てられた。アフィリエイト稼業に手を染めない「インヴェスターズ・サービス」だという矜持を守った三国事務所は部門閉鎖に追い込まれた。勝手格付けは利益相反対策だったと言うが、発行体への脅しだという現実を考えると・・・

最近、フェイスブックを使ったビジネスの限界を露呈したとも言われている有名なR社によるフェイスブック上の勝手「企業ホームページ」事件とか、、、FX業界に君臨する有力比較サイトやカリスマブロガーの問題と構造が一致しています。
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2011年11月25日金曜日

FX攻略.com2012年1月号が好評発売中

先月のいまごろ、このブログで嘘をつきました。

「ことりFX」サービススタートを記念して、連載開始からのコラムを毎日このブログで御紹介して参ります、、、と書きましたが、続けるのを忘れていました。

お詫びついでに方法を変えまして、発売と同時に半年前の記事をブログで振りかえりたいと思います。

ただいま発売中の1月号では、自動売買が特集されています。そのなかでわたくしのコラムはしつこく欧州危機をフォローしています。

それでは、7月下旬に発売された9月号のコラムから・・・

「ブログの更新と異なり、雑誌への寄稿というのは、1ヶ月後に書店に並ぶときまで鮮度を保っていたいと思うと、何を書いていいのやら、たいへん頭を悩ませるものであります。


永田町の政局も、菅総理への不信任決議否決の前後あたりからは、1ヶ月先はおろか、1日先のことすら、内部の人間ですら読めなくなりました。

FX業界でも、この1ヶ月で、随分多くの会社が廃業、身売りを発表しました。わたしは数年前からじわじわと業者の数が減るだろうと予想していたので、この時期になっての業界再編の加速は、やや予想外だったと言わざるを得ません

(ただし最後に申し上げるように、わたしはFXは「成長産業」だと思っています)。

しかし、多くの日本人の心の内側を正直に問えば、ここ最近で最も予想外だったことは、政局の不透明でも、FX業界の不透明でもなく、日本で発生した深刻な原発事故で、かつての同盟国であるドイツとイタリアで相次いで、原発の撤廃が決定したことではないでしょうか。特にイタリアでは、電力輸入国ながら、国民投票で定足数を満たしての多数決可決という点に重みがあります。

ファシズムの敗北というレッテルを貼られた日独伊のうち、特にイタリアでの現象について「集団ヒステリー」と呼んだ自民党の二世議員がいました。百歩譲って、世界史上で最も進んだ民主国家という形跡を持ちながら全体主義に陥ったドイツとイタリアに「集団ヒステリー」の気質が全くないとは言いません。しかし、震源地であり爆心地でもある日本で、どうせ不透明な政局なら、原発を政局にしない道理はあるでしょうか。

既存の大政党や大企業に与して仕事を続ける以上、この国では、どんなに優秀な人間でも、自分の何処かを誤魔化し続けて不完全燃焼のまま人生を終えるしかない構造なのです。その腐りきった構造とて、守ることの利益のほうが壊すことの利益より大きいと集団的に盲信している限りびくともしないことを「失われた20年」は証明しました。が、今回の地震はそれを許さないと思っています。金融界の端くれであり、それほどの政治力を持たないFXの世界ではありますが、わたしは次世代の金融産業の柱になるべく、これから先大きな進化を遂げていくと確信しています。フェニックス証券は、「この時期、これほど前向きな投資をする会社が他にあろうか?」と思える程の企画をFX分野でもこれから進めて参ります。」

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2011年11月17日木曜日

中央銀行の押し目買い

買ったのは金(ゴールド)です。

英フィナンシャル・タイムズ紙の速報によると、金相場が急反落した9月を含む第三四半期に、過去40年で最大金額の金を中央銀行(セクター)が購入したと伝えています。

情報元は、どこの中央銀行が、という内訳は公表できないとしていますが、金地金市場に初めて参入する中央銀行からの旺盛な買い意欲があったと、仄めかしています。

「過去40年」とは、米国が金本位制を嘯いていたブレトンウッズ体制の崩壊以降の記録的金額ということになります。中央銀行セクター全体では、2008年~2009年は金を大量に売り越しており、昨年2010年に買いに転じていました。

さて、金を買って何を売っていたのでしょうか?外貨準備が急増した新興国の中央銀行だとしたら、欧州の国債か、金融引き締めのための自国マネーということが想像できますが、詳しいことはわかりません。

記事の最後に、宝飾品として金の最大の消費国として、中国がインドを追い越したと説明されています。
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